なんかよくわからんけど、殿堂入りなさったそうです。 おめでと~!引退から早くも一年が経った事だし、 これを機会にそろそろサッカー界に復帰されては~? ガナちびっこスクールの先生になって、ついでに自分の息子を鍛えるとかでもいいからさ~。 そして昨日『シッコ』を見てきました。 『ボーリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』と、あの人の演出は はっきり言ってあざとさも鼻につくのですが、それを差し引いてもやっぱりおもしろい。 今回はいったいどうなってるんだろう・・・と、前からちょっぴり疑問に思ってた アメリカの保険制度にするどくメスよ。 見終わって真っ先に思ったのは あたし米国市民じゃなくてよかった! もう、心から思いましたねホント。 無知で申し訳ないのですが、 あたしはまずアメリカにいわゆる国民健康保険という制度がないのを知らなかったんです。 なもんでみんな民間の保険会社に入って、医療費をカバーしてもらう。 会社勤めの人はそれらに無条件で入れるけど、 自営業の人や無職、学生なんぞはここでまずはじかれてしまうんですね~。 持病もちや年寄りはもちろん、太りすぎややせすぎなどでも時にはダメ。 そのため80歳近いのにいつまでも仕事を辞めることができないおじいさんのエピソードが 紹介されます。 んがっ!この映画で訴えたいのはそこではなく、 保険に入っているにも関わらず治療が受けられないという、異常な状態のことだったのです。 これはほんとビックリした! 保険会社はもちろん営利企業ですから、 保険料を巻き上げるだけ巻き上げておいて医療費を使わせないというのが、 最良のことなんですね。 そのために、「どう考えてもおかしいやろそれ!」ということを、平気でゴリ押ししてくる。 たとえば『救急車を利用する時は、前もって保険会社の許可をとること』・・・。 でもこんなものはまだ可愛い方で、 一度は許可された治療を受けた後、ささいな事で因縁をつけて 『あなたの保険申し込みの際の申請に不備がありましたので、契約が解除になりました』 なんつうことも平気でやるそうです、怖すぎ! 病気を見つけるための検査や、新薬治療もなかなか許可されない。 もちろん手術なんて金のかかるものはもっての外。 こうして保険会社はものすごい勢いで肥え太っていってるそうですよ、ひーー! 私事で恐縮ですが、昨年末に命には全く別状のない簡単な手術を受けたのですが、 もしあたしがアメリカ人だったらきっと保険認可が下りなかったんだろうな。 そこでマイケル・ムーアは欧州に行き、 健康保険で全てがまかなわれる英国とおフランスのパラダイスのような医療制度が紹介されます。 もちろんこの両国にだってなにがしかの問題はあるだろうし、 アメリカの制度がいいところなしというわけでもなかろうが、 殊更に対比させてアメリカのダメなところを強調するのが彼流なんでしょうか。 最後に911後のボランティアで体を壊した人が満足な治療を受けられてないのに、 米軍基地に収監されているテロリストたちが至れり尽くせりの待遇を受けてる事を聞きつけます。 そして病人たちを引きつれて、キューバにある基地に向かうのだった。 でも入れてくれるはずもないもんで、一行はキューバで治療を受けます。 ・・・あんた、最初からキューバに行くつもりだったんじゃねえか? ここいらあたりがちょいと鼻につきます。 そこで、アメリカだったら100ドルの薬が、ここでは5セントというのを知って、 ショックで泣いちゃう女の人には身がつまされたわ。 しかし、国民全員が保険を持つなんていう結構普通に思えることが、 アメリカほどの先進国で行われていないというのが驚きだったわ。 なんでも民営化すりゃいいってもんじゃないのよね~。 そして劇中ですごく気になったことがあったんですが、 自国の医療制度は頼りにならんといって、何かあったら車を飛ばして 隣国カナダでタダで治療を受けてる若いシングルマザーがいたのですが、 この映画をみて馬鹿たちが真似しやしねえかと心配だよ。 カナダの人たちは義務を果たした上で当然の権利として病院へ行ってるんだ! 勘違いするんじゃねえぞ!
by vivaorange
| 2007-09-07 00:14
| 映画
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